肩関節ー上腕につく筋肉について

ご予約はこちら

ブログ

肩関節ー上腕につく筋肉について

2020/03/04

今回は肩甲骨から上腕につく表面の筋肉についてお話します。

 

烏口突起に付着する筋肉

(烏口突起とは鎖骨の外側の奥の前に飛び出しているところです)

・上腕二頭筋(短頭)ー肘の屈曲、前腕の回外

・小胸筋ー肩甲骨を前方、下方に引く、呼吸補助筋

・烏口腕筋ー肩の屈曲、内転

肩甲骨の関節面に付着する筋肉

・上腕二頭筋(長頭)ー肩の屈曲、肘の屈曲、前腕の回外

・上腕三頭筋(長頭)ー肩の伸展、肘の伸展

肩甲骨下角周辺に付着する筋肉

・大円筋ー肩の内転、内旋

肩甲骨上角に付着する筋肉

・肩甲挙筋ー肩甲骨を上内方に引く

 

分類上、小胸筋は上腕ではなく肋骨に、上腕二頭筋(長頭・短頭)は前腕の橈骨に、上腕三頭筋(長頭)は前腕の尺骨につきますが、肩甲上腕関節の動きに関与するのでここで説明します。

(念のため、上腕二頭筋(長頭)と上腕三頭筋(長頭)は肩と肘の関節の動きに関与する二関節筋です。)

肩甲挙筋は首の動きに影響し、次回以降にお話する僧帽筋と共に肩こりに影響します。

 

左上から時計回りに【上腕三頭筋、上腕二頭筋、烏口腕筋、小胸筋】

【肩甲挙筋】

【大円筋】

相対的に、先にお話したインナーマッスルのローテーターカフの筋肉に比べて肩の動きは強くありません。

二関節に至っては、肘の動きの方が強いです。

肩に関しては、補助的な細かい動きをしたりするイメージを持ってもらえればよろしいかと思います。

 

小胸筋は、肩甲胸郭関節の動きに関与し、肩甲骨を下に下ろしたり、上に上げながら前に倒す動きをします。

鎖骨の外側の下あたりを肩甲骨を上に上げながら前に倒すと筋肉が動くのがわかります。

肩甲挙筋も一部の似た動きがあり、肩甲骨を上に上げつつ内に動かす動きです。
 
また、時々ありますが、「肩に痛みがあって腕が上がりにくい」という訴えがあり、よく見てみると二の腕の力こぶが肘に近いところにある、という現象があります。
これは、上腕二頭筋(長頭)が肩甲骨と上腕骨の骨頭で擦れて切れてしまったケースです。筋肉が劣化すると切れやすい、アキレス腱のような現象がおきます。